いかなごのくぎ煮 いかなごのくぎ煮 ※写真はイメージです
#61 — 兵庫県

いかなごのくぎ煮

播磨に春を告げる佃煮 — 年に一度だけ炊く少量のくぎ煮

播磨地方をはじめ兵庫県沿岸部では、3月頃にいかなごの新子が獲れると春の訪れを感じると言われています。
甘辛い醤油ベースの煮汁で炊き上げるくぎ煮は、仕上がりが折れた釘のように見えることからその名がついたとも言われています。

  • 調理時間 1時間
  • 分量 2人分
  • 地域 兵庫県

「醤油にかなり大量の砂糖を入れるのがポイント。醤油5、酒1、みりん1くらいの割合よ。」
「煮ている間は絶対に混ぜたり揺すったりしたらあかんよ。最後に鍋を振るだけ。」

— らはんさんのおばあちゃん(兵庫県)

材料

2人分

※ おばあちゃんのレシピでは「だいたいこのくらい」で作ることも多いため、分量は目安としてご覧ください。

主材料
いかなごの新子 適量 (表面の汚れを軽く流す程度に洗い、ザル上げ後はできるだけ触らない)
ショウガ 風味付け程度 (風味付け程度)
調味料
醤油 醤油5の割合 (醤油5:酒1:みりん1の比率)
酒1の割合
みりん みりん1の割合
ザラメ砂糖 かなり大量 (醤油にかなり大量の砂糖を入れる)

作り方

  1. 01

    表面の汚れを軽く流す程度にいかなごの新子を洗う。ザル上げ後は、できるだけ触らないようにする。

    💡 触りすぎると身が崩れるので注意

  2. 02

    鍋にいかなごと醤油ベースの調味液を投入して炊く。最初は強火で煮て、しばらくすると火を弱めて落し蓋。

  3. 03

    煮汁が濃くなってきたら蓋を外し、水気がなくなるまで炊き続ける。

    💡 この間は混ぜたり揺すったりしない

  4. 04

    煮汁が飴状になったら火を止めて、鍋を振って上下を返す。この工程以外では混ぜたり揺すったりしない。

    💡 鍋を振って返すのは最後のこの工程だけ。それ以外で触ると身が崩れる

ものがたり

好きな人は大鍋で炊いて近所に配っていた。
でも祖母は毎年、少量だけ。
だからこそ、春の訪れをより強く感じられた。

好きな人は大量に炊いて近所に配ってたみたいだけど、祖母は年に一度、少量だけ作ってれるのが、かえって貴重で季節の趣も感じやすかったと思う。

情報源: おばあちゃん本人から直接教わった記憶を頼りに書いている (語り部:らはんさん)

食文化こぼれ話

いかなごのくぎ煮は兵庫県の播磨淡路神戸周辺で春の風物詩として親しまれている佃煮です。3月頃にいかなごの新子が獲れると、各家庭で一斉に炊き始めるのが春の訪れを告げる風景とも言われています。仕上がりが古釘に似ていることから「くぎ煮」と呼ばれるようになったとされています。