季節の手仕事

お盆の精進料理|
おばあちゃんに教わる基本レシピ

肉・魚を使わない、野菜と豆腐の精進レシピ

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お盆には精進料理をお供えする習慣があります。肉も魚も使わず、野菜と豆腐だけで作る精進料理は、シンプルだからこそ素材の味が引き立ちます。

精進料理とはなにか

精進料理とは、仏教の戒律に基づき、肉・魚介類・卵・
五葷(ごくん:にんにく・ネギ・らっきょうなど刺激の強い野菜)を
使わない料理です。

お盆の期間、ご先祖様の霊があの世から帰ってくるとされます。
その霊をもてなすために、清浄な精進料理をお供えする習慣が
日本各地に根付いています。

おばあちゃんたちはお盆になると、当たり前のように精進料理を
作っていました。その知恵を今回は受け継いでいきましょう。

精進だしのとり方

精進料理ではかつおだしを使いません。
代わりに昆布・干し椎茸・干し野菜などから
植物性のだしをとります。

昆布と干し椎茸のだし

- 水 1L
- 昆布 10cm
- 干し椎茸 2〜3枚

前日の夜に昆布と干し椎茸を水に入れ、一晩冷蔵庫においておきます。
翌朝、昆布を取り出して中火にかけ、沸騰直前に火を止めます。
椎茸を取り出してからこすと、澄んだ精進だしの完成です。

椎茸はだしをとった後も料理に使えるので無駄がありません。

基本の精進料理5品

1. 精進みそ汁

精進だし1カップに対して味噌大さじ1。
豆腐・わかめ・なめこ・油揚げなどを具に使います。
油揚げは先に熱湯をかけて油抜きをすると、
すっきりとした味に仕上がります。

2. ひじきの煮物

乾燥ひじきを水で戻し、油揚げ・にんじんと一緒に
醤油・砂糖・みりんで甘辛く煮ます。
鰹だしを使わず昆布だしで煮るのが精進仕立てです。

3. 煮しめ

里芋・こんにゃく・大根・にんじん・ごぼう・れんこんを
精進だしで柔らかく煮ます。
肉や魚がなくても、根菜のうまみで十分に満足感のある一品になります。

4. 白和え

木綿豆腐を水切りして裏ごしし、砂糖・塩・薄口醤油・
すりごまを合わせた衣で野菜を和えます。
ほうれん草・こんにゃく・にんじんが定番の具材です。

5. 精進天ぷら

なす・かぼちゃ・さつまいも・しいたけ・れんこんなどの
野菜だけで作る天ぷらです。
卵を使わない衣は、薄力粉を冷水で混ぜるだけのシンプルなもの。
軽くさっくりと揚がります。

精進料理に込められた心

精進料理は「殺生をしない」という仏教の教えから生まれましたが、
それ以上に大切なのは「食べ物への感謝」の心です。

野菜一本、豆腐一丁も命であり、それをいただいて
私たちは生きています。精進料理を作る時間は、
その当たり前の事実に静かに向き合う時間でもあります。

お盆のひととき、精進料理を作りながらご先祖様のことを
ゆっくりと思い出してみてください。