柚子が香る金時豆入りかきまぜ 柚子が香る金時豆入りかきまぜ ※写真はイメージです
#66 — 徳島県 春・秋・冬

柚子が香る金時豆入りかきまぜ

徳島の山奥のハレの日ごはん — 柚子を絞ったちらし寿司

徳島県の山奥で作られてきた「かきまぜ」は、徳島版のちらし寿司とも言えるお祝い料理です。
お酢の代わりに庭で採れた柚子をギュッと絞って使うのが特徴で、甘く煮た金時豆がごろごろ入った、甘くて酸っぱい独特の味わいです。

  • 調理時間 1時間
  • 分量 6人分
  • 地域 徳島県

「柚子酢というお酢の半分くらいを柚子汁にしたものを使うんよ。家中が酸っぱい良い匂いになるくらい。」
「砂糖はおばあちゃんがこれでもかと入れるくらい多めに。」

— みーちゃんさんのおばあちゃん(徳島県)

材料

6人分

※ おばあちゃんのレシピでは「だいたいこのくらい」で作ることも多いため、分量は目安としてご覧ください。

主材料
適量 (炊き立てを使う)
金時豆(乾燥から戻したもの) 1膳に最低でも5粒は入るように (前日から水に浸し、弱火でコトコト甘く煮る。1膳に最低5粒は入るように)
小ぶりの干しエビ 適量 (細かく刻む)
乾燥椎茸 適量 (細かく刻む。戻し汁も使う)
人参 適量 (細かく刻む)
油揚げ 適量 (細かく刻む)
五目煮の具 適量
調味料・仕上げ
お酢の半分くらいを柚子汁にしたもの (柚子汁と合わせて柚子酢にする)
柚子の搾り汁 家中が酸っぱい良い匂いになるくらい (実家の庭で採れたもの)
砂糖 これでもかと入れるくらい多めに (金時豆の煮汁用・酢飯用)
醤油 適量 (具材の炊き上げ用)
少々
錦糸卵 適量 (仕上げ用)
紅生姜 適量 (仕上げ用)

作り方

  1. 01

    金時豆は前日から水に浸し、皮が破れないよう弱火でコトコトと、砂糖をたっぷり入れて甘く煮ておきます。

    💡 皮が破れないよう弱火でじっくり煮るのがポイント

  2. 02

    干しエビと椎茸、人参、油揚げを細かく刻み、椎茸の戻し汁と醤油で、汁気がなくなる寸前まで濃いめに炊き上げます。

  3. 03

    炊き立てのご飯に、合わせ酢と柚子の搾り汁を回し入れ、切るように混ぜます。

    💡 柚子酢はお酢の半分くらいを柚子汁にしたもの

  4. 04

    最後に甘い金時豆と煮た具材を合わせ、豆が潰れないようさっくり混ぜ込みます。

    💡 豆が潰れないよう優しく混ぜる

  5. 05

    錦糸卵と紅生姜を飾って完成。

ものがたり

庭でカゴいっぱいに摘んだ柚子を、
シュパッと力強く半分に割って絞る祖母。
爽やかな香りが部屋中に広がるあの時間が、今も忘れられない。

祖母の家のお寿司は、とにかく甘くて酸っぱいのが特徴でした。徳島の山奥だったので、お酢の代わりに庭の柚子をギュッと絞って使っていました。祖母が庭からカゴいっぱいに柚子を採ってきて、慣れた手つきで半分に割り、力強く絞る時のシュパッという音と部屋中に広がる爽やかな香りが大好きでした。一番の楽しみは、混ぜ終わった後の半切の隅に残った豆とおこげを、孫の私たちがスプーンでこそげ取って食べることでした。

情報源: おばあちゃん本人から直接教わった記憶を頼りに書いている (語り部:みーちゃんさん)

食文化こぼれ話

「かきまぜ」は徳島県の郷土料理で、ちらし寿司の一種とも言われています。お正月やお祭り、村の寄り合いなど人が集まる席で大鍋で作られてきた「ハレの日」の料理です。金時豆を甘く煮て入れるのが徳島ならではの特徴で、柚子を使うのは徳島の山間部で柚子が豊富に採れることと関係がありそうです。