筍の土佐煮
#06 — 福岡県 春
筍の土佐煮
春の土佐煮 — 「早よせんとえぐみが出るけんね」 筍の土佐煮は、鰹節の旨みをまとわせた春の定番煮物。
福岡県では春になると近所からたけのこをもらうことも多く、大きな鍋でたくさん煮て数日かけて食べるのがよくある光景だったそうです。
「早よせんとえぐみが出るけんね」
「煮ている間、台所に鰹節と醤油のいい匂いが広がって、毎年この時期が楽しみでした。」
材料
人分
※ おばあちゃんのレシピでは「だいたいこのくらい」で作ることも多いため、分量は目安としてご覧ください。
| 材料 | |
| たけのこ(下茹で済み) | あるだけ使うとよ |
| 鰹節 | ひとつかみパラッと |
| だし汁 | ひたひたになるくらい |
| 醤油 | ぐるっと2回しくらい |
| みりん | ちょっと甘みつける程度 |
| 酒 | 大さじ1 |
| 砂糖 | 好きなだけ |
作り方
- 01
たけのこは食べやすい大きさに切る。
- 02
鍋にたけのこを入れ、だし汁を加えて中火にかける。
- 03
沸騰したら弱めの中火にし、砂糖・酒・みりんを入れて5分ほど煮る。
💡 最初に甘い調味料を入れると味がしみやすい
- 04
醤油を加えてさらに10〜15分ほど煮る。
- 05
汁気が少し残るくらいまで煮詰めたら、鰹節を加えて全体に絡める。
- 06
火を止めてそのまま少し置いて味をなじませる。
💡 一度冷ますとさらに味が入る
ものがたり
春になると、近所からたけのこが届く。
「早よせんとえぐみが出るけんね」と、
祖母はすぐに下処理を始めた。
春になると、近所の人からもらったたけのこを新聞紙に包んで台所に置いていて、おばあちゃんが「早よせんとえぐみが出るけんね」と言いながらすぐに下処理していました。煮ている間、台所に鰹節と醤油のいい匂いが広がって、毎年この時期が楽しみでした。優しい味で、いつもたくさんおかわりしていました。
情報源: おばあちゃん本人から直接教わった記憶を頼りに書いている (語り部:タカコさん)
食文化こぼれ話
土佐煮の「土佐」は鰹節の名産地・土佐(現在の高知県)に由来します。たけのこは掘ってから時間が経つとえぐみが増すため、「朝掘りたけのこ」が珍重されてきました。「筍」の字は竹冠に旬と書き、まさに旬の食材を表す漢字とも言われています。