追い豆腐の冷や汁 追い豆腐の冷や汁 ※写真はイメージです
#30 — 宮崎県

追い豆腐の冷や汁

宮崎の夏の郷土料理 — 食べる直前に「追い豆腐」でボリュームを増やす

宮崎県の郷土料理として知られる冷や汁。
この冷や汁は、アジの干物と麦味噌をすり鉢でしっかり擂り、直火で炙って香ばしさを出すのが特徴。
食べる直前にもう一丁の豆腐を追加する「追い豆腐」でボリュームを増すのがおばあちゃん流です。

  • 調理時間 20分
  • 分量 5人分
  • 地域 宮崎県

「これ食べなね、たくさん食べなね」
「美味しいね」

— 匿名希望さんの食卓から(宮崎県)

材料

5人分

※ おばあちゃんのレシピでは「だいたいこのくらい」で作ることも多いため、分量は目安としてご覧ください。

主材料
アジ(またはカマス)の干物 大きいやつを4〜5枚、こんがり焼いてね (正味約250g)
麦味噌 お玉に山盛り二杯くらい、たっぷりね
いりごま すり鉢の底が見えなくなるまで、これでもかってくらい
だし汁(煮干し出し) 大きなボウルに並々と。氷も入れるから多めに
きゅうり 細かく薄く、透けるくらいにたくさん
木綿豆腐 手で適当に崩して、最後にもう一丁追加するよ (2丁は最初に、1丁は食べる直前に追加)
薬味
大葉 香りがするまでどっさり
みょうが 香りがするまでどっさり

作り方

  1. 01

    アジの干物を香ばしく焼き、熱いうちに身をほぐして骨を丁寧に取り除く。

  2. 02

    大きなすり鉢にいりごまを入れて油が出るまでしっかり擂り、そこに麦味噌を加えてさらに擂り混ぜる。

  3. 03

    すり鉢の淵に味噌を薄く広げ、直火で少し焦げ目がつくまで炙り、香ばしさを出す。

    💡 直火で炙ることで香ばしさが格段に増す

  4. 04

    冷やしただし汁を少しずつ加え、味噌をダマにならないよう丁寧に溶きのばす。

  5. 05

    ほぐした魚の身、薄切りにして塩もみしたきゅうり、手で崩した豆腐(2丁分)をたっぷり加える。

  6. 06

    食べる直前に、さらにもう1丁の豆腐を大きめに崩して追い豆腐として加える。これでボリュームが増し、食欲がない時でもさらさらと食べられる。

    💡 追い豆腐がこのレシピのポイント

  7. 07

    冷蔵庫で冷やし、食べる直前に刻んだ大葉とみょうがをのせ、麦飯にかけて完成。

ものがたり

「これ食べなね、たくさん食べなね」
タッパーから次々に出される手料理。
一緒に「美味しいね」と笑い合える時間を、今も大切にしている。

夏休みに帰省すると、いつもおばあちゃんがこの料理も含めて色んな手料理を、「これ食べなね、たくさん食べなね」とタッパーから色々出してくれていました。数年前に祖父が亡くなり、おばあちゃん自身も高齢により以前よりも大分食が細くなってしまいましたが、その分私がこの冷や汁をたくさん食べる姿を見せて、「美味しいね」と一緒に笑い合って少しでもおばあちゃんに元気でいてほしいです。おばあちゃんがこれまで私たちに注いでくれた愛情を、少しずつでもいろいろな形で返していきたいと思っています。

情報源: 家族(親・きょうだいなど)から聞いた記憶を頼りに書いている (語り部:匿名希望さん)

食文化こぼれ話

冷や汁宮崎県を代表する郷土料理で、鎌倉時代の「芳飯」がルーツともされています。味噌をすり鉢で擂ってから直火で炙る「焼き味噌」の工程が香ばしさの秘訣とされ、冷たい出汁を注いで麦飯にかけて食べるのが伝統的なスタイルです。農作業の合間に手早く栄養を摂れる「農家めし」として、宮崎の夏に欠かせない一品とも言われています。