琥珀色のべっこう 琥珀色のべっこう ※写真はイメージです
#42 — 富山県

琥珀色のべっこう

富山のハレの日のごちそう — 鍋に黄色い花を咲かせる卵の回し方

お正月やお祭り、親戚が集まる行事の際によく作ってくれた一品。
風邪を引いて食欲がない時にも、「喉越しが良くて食べやすいから」と、つるんとしたこの料理を出してくれたのが深く記憶に残っています。
卵を回し入れる時の手つきがとても鮮やかで、鍋の中に黄色い花がパッと咲くような光景をいつも横で眺めていました。

  • 調理時間 20分
  • 分量 4人分
  • 地域 富山県

「富山の行事食として親しまれている料理ですが、私にとってはまさにおばあちゃんの台所の匂いそのものです。」

— Kouheiさんの食卓から(富山県)

材料

4人分

※ おばあちゃんのレシピでは「だいたいこのくらい」で作ることも多いため、分量は目安としてご覧ください。

主材料
棒寒天 「水に浸して柔らかくしたもの1本」 (水に浸して柔らかくしておく)
「よく溶いて、最後にお花が咲くように入れるよ」 (よく溶いておく)
「お鍋にたっぷり、指の節2つ分くらい」
調味料
砂糖 「甘めが美味しいから、思い切って山盛り」
醤油 「綺麗な琥珀色になるまで、少しずつ」
おろし生姜 「親指の先くらいの塊をすりおろして」 (約10g)

作り方

  1. 01

    棒寒天はあらかじめ水に浸して柔らかくし、細かくちぎって絞っておく。

  2. 02

    鍋に水と寒天を入れ、中火で煮溶かす。寒天の粒が完全に見えなくなるまでじっくり煮るのがコツ。

  3. 03

    砂糖、醤油を入れ、綺麗な琥珀色になったらおろし生姜を加える。

  4. 04

    強火にして沸騰しているところに、溶き卵を細く糸のように垂らしながら入れる。箸を止めずに、円を描くように回し入れると、卵が綺麗に広がる。

    💡 おばあちゃんは卵を回し入れる時、鍋の中に黄色い花がパッと咲くように入れていた

  5. 05

    バットや四角い容器に流し入れ、涼しい場所で固まるまで待つ。

ものがたり

鍋の中に、
黄色い花がパッと咲くように卵を回し入れる、
祖母の鮮やかな手つきを、いつも横で眺めていた。

富山の行事食として親しまれている料理ですが、私にとってはまさにおばあちゃんの台所の匂いそのものです。生姜を効かせると体が温まる上に日持ちもするというおばあちゃんの知恵が詰まっており、食卓にこの琥珀色の綺麗な固まりが並ぶと、子供心にとても特別な日だと感じてワクワクしたのを覚えています。

情報源: 記憶を頼りに書いている (語り部:Kouheiさん)

食文化こぼれ話

べっこうは富山県の郷土料理で、寒天に卵と醤油を加えて固めた料理。琥珀色の見た目が「鼈甲(べっこう)」に似ていることからその名がついたとされています。お正月やお祭りなど、ハレの日の食卓に欠かせない一品として親しまれてきたとも言われています。