なすの泥亀煮
#16 — 石川県 夏・秋
なすの泥亀煮
加賀の郷土料理 — 「まだごまが泣いとる」と笑う祖母の手仕事 石川県に伝わる泥亀煮は、ごまをたっぷり使った煮物。
なすにごまと味噌がまとわりついた見た目が泥をかぶった亀に見えることからこの名がついたとも言われています。
「あんたのすり方じゃ、まだごまが泣いとる(香りが立っていない)」
「おばあちゃんはいつも大きなすり鉢を膝に抱えて、ゴリゴリと力強くごまをすっていました。」
材料
人分
※ おばあちゃんのレシピでは「だいたいこのくらい」で作ることも多いため、分量は目安としてご覧ください。
| 材料 | |
| なす | ザルに山盛り、食べたいだけ |
| 白ごま | すり鉢の底が見えなくなるまでたっぷり (すり鉢でしっかりする) |
| 味噌(あれば田舎味噌) | お玉の半分くらい |
| 砂糖 | 甘いほうが美味しいから指で3回つまんで入れる |
| だし汁(昆布と煮干し) | なすがひたひたに隠れるくらい |
| サラダ油 | 鍋の底が光るくらい |
作り方
- 01
すり鉢で白ごまをしっかりする。香りが立つまでしっかりと。
💡 ごまはケチらないこと。たっぷり使うのがおいしさの秘訣
- 02
なすを食べやすい大きさに切り、油で炒める。
- 03
だし汁を加え、味噌・砂糖を入れて煮込む。
- 04
すったごまを加えて全体になじませる。
- 05
なすの形が崩れるくらいまでじっくり煮る。
💡 煮崩れるくらいが味が染みておいしい
ものがたり
大きなすり鉢を膝に抱えて、
ゴリゴリとごまをする祖母。
手伝おうとすると「まだごまが泣いとる」と笑った。
おばあちゃんはいつも大きなすり鉢を膝に抱えて、ゴリゴリと力強くごまをすっていました。手伝おうとすると、「あんたのすり方じゃ、まだごまが泣いとる(香りが立っていない)」と笑って、最後はいつもおばあちゃんが仕上げてくれました。
情報源: おばあちゃん本人から直接教わった家族や親戚の間で自然と受け継がれてきた (語り部:ゆーさん)
食文化こぼれ話
泥亀煮(どろがめに)は石川県の加賀地方に伝わる郷土料理で、精進料理の流れを汲むとも言われています。加賀藩の時代から受け継がれてきた料理で、ごまを惜しみなく使うのが特徴。すり鉢でしっかりごまをするひと手間が味の決め手になるとされています。