ホクホク!昔ながらのかぼちゃの煮物|
おばあちゃんの味
面取りと皮を下にして煮るひと手間が、味を決める
かぼちゃの煮物は秋冬の家庭料理の定番です。ホクホクに仕上げるには、面取りや皮を下にして煮るなどの小さなコツが大切。おばあちゃんが教えてくれた昔ながらの作り方をご紹介します。
かぼちゃの煮物はシンプルな料理
かぼちゃの煮物は、材料も調味料もシンプルな料理です。だし・醤油・みりん・砂糖があれば作れます。ただしシンプルだからこそ、小さなコツが仕上がりに大きく影響します。おばあちゃんが何気なくやっていた「面取り」や「皮を下にする」などのひと手間が、実は料理の味と見た目を大きく変えていたのです。
材料
材料(4人分)
- かぼちゃ……1/4個(約400g)
- だし……200ml
- 醤油……大さじ1と1/2
- みりん……大さじ2
- 砂糖……大さじ1
- 酒……大さじ1
かぼちゃの下処理
1. 種とわたを取る
かぼちゃは種とわたをスプーンで取り除く。わたはかぼちゃの甘みを含んでいるので、スープに入れても美味しいです。
2. ひと口大に切る
3〜4cm角のひと口大に切る。大きさをそろえると均一に火が通ります。
3. 面取りをする
これが仕上がりを左右する大切な工程です。各面の角を包丁で軽く削ります(1〜2mm程度)。面取りをすることで、煮ている間に角が取れて形が崩れるのを防ぎ、味の染みもよくなります。
おばあちゃんは面取りを「かぼちゃを大切にする作業」と言っていました。手間をかけることで、料理への気持ちが形になる、という意味合いもあったのかもしれません。
煮る時のコツ
皮を下にして並べる
かぼちゃを鍋に入れるとき、皮(緑色)を下にして並べます。かぼちゃは中身(黄色い部分)より皮のほうが硬く、火が通りにくいため、皮を下にすることで均一に火が通ります。また、皮が鍋底に当たることで中身が崩れにくくなります。
少ない煮汁で蒸し煮にする
かぼちゃは水分が多い野菜なので、煮汁は鍋底から1〜1.5cmほどの少量で大丈夫です。落とし蓋をして蒸し煮にすることで、少ない煮汁でも全体に味が行き渡ります。
作り方
1. 鍋に調味料を入れる
鍋にだし・醤油・みりん・砂糖・酒を入れて中火にかける。
2. かぼちゃを皮を下にして並べる
煮汁が温まったら、面取りしたかぼちゃを皮を下にして鍋に並べる。重なってもよいが、できるだけ一層に並べると火通りが均一になる。
3. 落とし蓋をして弱火で煮る
沸騰したら弱火にして落とし蓋をし、15〜18分煮る。途中で一度様子を見て、煮汁が少なくなりすぎていたら少量の水を足す。
4. 火を止めて蒸らす
竹串がすっと通るようになったら火を止め、蓋をして10分蒸らす。この工程で味がグッと染みます。
美味しく仕上げるポイントまとめ
面取りを丁寧に:煮崩れ防止と味染みの両方に効果があります。
皮を下にして煮る:皮側から均一に火が通り、中身が崩れにくくなります。
弱火でじっくり:強火で煮ると外側が崩れて中が生になることがあります。弱火でゆっくり煮ることでホクホクに仕上がります。
冷ますと味が染みる:煮上がりより2〜3時間後のほうが味が染みて美味しくなります。
かぼちゃの品種による違い
日本でよく使われるかぼちゃは「西洋かぼちゃ(くりかぼちゃ)」と「日本かぼちゃ」の二種類です。西洋かぼちゃはホクホクして甘みが強く、煮物に最適です。日本かぼちゃは水分が多くねっとりした食感で、汁気の多い煮物に向いています。スーパーで一般的に販売されているのは西洋かぼちゃなので、今回のレシピはそちらを使っています。
根菜を使った煮物のバリエーション
かぼちゃの煮物と同じような技法で作れる根菜の煮物として、山口の「けんちょう」も試してみてください。大根と豆腐を炒め合わせてだしで煮た素朴な一品で、かぼちゃの煮物とよく合います。
大根のやさしい甘みと豆腐の旨みが絶妙な組み合わせで、食卓を豊かにしてくれます。
春の山菜の煮物
かぼちゃが秋の煮物の代表なら、春の煮物はふきです。佐賀のふきの煮物は、独特の香りとしゃきしゃきとした食感が魅力の季節の一品です。
春の訪れを感じさせるふきの煮物は、かぼちゃの煮物と季節を変えながら食卓に彩りを添えてくれます。
昆布を使った具だくさんの煮物
富山の「ごった煮」は、昆布をたっぷり使った具だくさんの煮物です。かぼちゃも一緒に入れることができ、さまざまな食材を組み合わせる柔軟さが特徴です。
昆布の自然なとろみと深い旨みが、具材全体にしみわたります。
まとめ
かぼちゃの煮物は、シンプルな料理だからこそ丁寧さが味に出ます。面取りして皮を下に並べる、ただそれだけのことが、料理を格段においしくします。おばあちゃんの知恵を借りて、今日は丁寧に作ってみてください。